黄昏に香る音色

階段をかけ降りた後、

明日香は足を止め、渡り廊下を振り返った。

今は、夕暮れじゃないけど…、

「さよなら…ゆう」

明日香は、涙を拭うと、

歩きだした。

そしてもう…振り返ることはなかった。