沈む夕日の中、

明日香は、追いかけた。

ゆうが、消えたと思われる方向へ。

体育館は、閉まっていった。

明日香は、体育館に入る扉の横にある、

階段を駆け下りた。




いない。

目を外したのは、一瞬だったはず。

そんなに早く、見失うはずはない…。

明日香は、グラウンドの端を走った。

ちょうど、サッカー部の練習が、終わるところだった。

そんなことは、どうでもいい。





走り疲れ、

止まった場所。

いつも昼休みに使う…ベンチだった。