ねぇ、聞いて勇人。私ねきっと勇人がいなかったら今ここにいないと思うんだ。
きっとこの世界には絶対にいない。
勇人がいたからきっと今ここにいるんだよね?ねぇ、勇人聞いてる?
天国からも聞こえてる?
私も、勇人の場所に行きたいよ。
でも勇人が残してくれたこの命。大切にしなきゃいけないんだ。


私達が初めて会ったのは、中学1年のときだよね?

「唯!!おはよ!!同じクラスだね!!」
そう、私の名前は 高井唯。
「だね!!よかったぁー!!瑠花となれてっ!」
私の親友 佐々木瑠花。
小学校からずっと一緒なんだ!
「はぁー、やっぱり堅二とクラス離れちゃったぁー!」
「瑠花まだ別れてないんだ?!」
「うん!珍しく長いんだよね!!」

この通り、瑠花はめっちゃ可愛くとてもモテる!!
現に入学式終えたばかりに先輩にコクられてた!!!
まぁ断っていたけど………
堅二もコクった中の1人。
私的には、まぁかっこいいかなって感じで
でも瑠花は堅二がドストライクらしく、
2人は付き合うことになった。

「ほらっ!噂をすれば堅二だよ??」
私は冷やかすように言った、
「唯!!やめてよっ!恥ずかしいしっ!」
「はいはい、早く帰んなよ!今日これで終わりだしさ?堅二とラブラブしてこいっ!」
「唯は?どーするの?帰るなら3人で帰ろうよ!」
「ごめん!!図書室行ってみたいし!とりあえず探検するし!暇じゃないからさっ!」
「わかった!バイバイ、明日ね!」
「うん!バイバイ、」

はぁ、私も早く彼氏つくりたいなぁ………。
トントントントン………
二階へ登って私は図書室へ行った。

ガラガラ
ドアを開けると、………って誰もいないし!!

「はぁー。」
大きくため息をつくと、私は椅子に座った。



バサバサっ


え?何?!

その音は後ろの本棚からだった。
恐る恐る近づいてみると、
本が落ちていた。

「って!!!えぇ?!」
ビックリしすぎてしりもちをついてしまった。
なんと、同級生のうんん、幼なじみの勇人がいたから。

勇人がしりもちをついてしまった私に手を差しのべる。

私はその手に捕まって立ち上がった。
なんで?!なんでいんのー?!

「なんで唯いんの?」
はぁー?こっちのセリフだっつぅのっ!
「べ……別にっ!じゃっ、」
ガラガラッッッッ!勢いよくドアを開けて
私は全速力で走った。

そう、私の幼なじみでもあり初恋の相手
高原勇人。
顔は振り返らない女子はいないくらいかっこよくて、性格も勉強も運動も全部〇!!!!!
だから、だからこそ告白出来ない。

ずっと小学校のときから好きだった。
前は男同士みたいに話してて、でも私も女の子だから少しずつ成長するにつれ話すことは少なくなっていった。
勇人がかっこよくなるにつれて、みんなどんどん勇人に告白してる。

でも私にはそんなこと絶対に無理。

そんなこんなで小学校6年生頃から話すと緊張してうまく話せない。
だからそんなに話したくないんだ。
そんなこんなで、今はこんな状況。

「はぁーー、」さっきよりもデカイため息をついた。

次の日、

「唯!おはよ!」瑠花だ!
「瑠花ーー!おはよーーー!」
ん?なんか瑠花がもっと可愛くなってるような。
「えへへ//」
「瑠花っ?熱あんの?!」
あ、まさかっ!!!!
「瑠花っ!!まさかのまさかだけどヤった?!」
「ちょっ!!声デカイよっっ!!!」
「ええ?!まぢで?!あり得なーーー!!」
えええええ?!ヤったんだ。瑠花。ヤったのかぁぁぁー!

その時私を見つめる視線なんて、まったく
気づきもしなかったんだ。

つづく