照れ隠しのつもりか、蒼君は「あ、そ」と言って顔をそらした。 「それで、今日はどこ行きたい?」 『どこに、ですかー…』 正直言って蒼君とならどこでもいいと言うか…蒼君と一緒ならどこでも。 何て言ったら、蒼君はきっと困るんだろうな―…。 『…街をブラブラとどうですか?』 行きたいところが結局浮かばなかった私はこう言うしかなかった。