折れた俺に満足そうに笑うこいつに俺はため息を漏らす。 「そうこなくちゃ。で?どこら辺が好きなわけ?」 「目が人形みたいに、可愛い」 うんうん、と言うかのように数回頷くこいつに俺は続ける。 「舞の匂いがすき」 「へ―…今度どんな匂いがするか匂って…」 「匂ったらその整った顔を分からなくするから」 睨んだ俺に冗談だと言うように笑ってごまかす。