お互いの吐息が熱くなるのが分かる。 佐藤君のキスは徐々に深く私へと降り注ぐ。 「早く…蒼って、呼べよ」 深くなる一方的なキスは私から簡単に思考することさえも忘れさせる。 『っ……蒼、くんっ…!』 ほとんど勢い任せで呼ぶ、初めての佐藤君の名前。 すると、佐藤君の唇が離れた。 私はありったけの酸素を求めて息を吸う。