『……』 「…………」 お互い何も言わない。 ただ、握っていた手を離そうとはしない。 離せなかったんだ。 『あの…今日はありがとうございました。すごく楽しかったです。お礼と言っては何ですけど……』 そう言って今日ずっと持っていた紙袋を差し出す。