『淕斗クン!キー兄ウザイから、違う場所行こっ』
「え…あ、おぅ」
私は思わず
淕斗クンの腕を掴んだ。
キー兄は、ニヤニヤしながら
家に入って行った。
こんなトコロで、淕斗クンと話してたら
絶対!!
なんか仕出かすに違いない!!!
「えっと…もぅイイんじゃない……?」
『ふぇ!?』
イキナリの言葉に、私の声が
裏返った。
…は、恥ずかしい……
『ゴメン……本っっ当キー兄嫌いだから……』
俯く私。
「なんか、本当兄妹みたいな感じ。」
『……そっか』
月明かりと、一本の電灯だけが
私達を照らした。
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