「じゃあ俺帰るからな」
和樹は誰の返事も聞かないまま帰って行った
あたしは長い時間泣き続けていた。その証拠に学校をでたときまだ日がかたむいていなかったのに今ではあたりは暗くなっている
名も知らない彼はずっとあたしを抱きしめていてくれた
『もう大丈夫。ありがとう…あの、お名前は?』
そう言って少し微笑んだ
「どーいたしまして。俺の名前は朝倉悠哉(あさくらゆうや)高3」
あたしより先輩かぁ…じゃあ敬語使わなきゃだよね
「なんかこんな情けない姿みせてしまってすいませんでした。では、失礼します」
そう言って公園を出ようと歩き始めた
腕に感じた違和感
彼があたしのうでをつかんでいた