『もう無理なの、別れて。』



「はぁ?意味わかんねぇよ!たったの一回だろ?別にどうってことなくね?」


『よく言えるよね、ラブホに入って行ったのにさ』



そうだ、まだブラブラ街を歩いていただけだったら許せたかもしれない。でも二人は迷うことなくその建物の中に入って行ったんだ



「見てたんだな。お前だって最悪じゃん、人を束縛しといてさ。マジお前みたいなの重いんだけど」


最悪。そんな人だとは思わなかったよ…優しくされたら別れるのがツライから嫌なはずなのにこんな言い方された方がツライんだね



涙がとめどなく出てきた――…




『こっちからお前みたいなやつ願い下げだな、じゃーな。』



彼はそう言って帰っていった。