「以上です!」
「……え、あ、はいっ」
けれど、八つ当たりをして悪かったな、と反省しているそばから、諸岡君に話を切り上げられてしまい、あたしも、なんだかんだで、それにつられて返事をしてしまう。
諸岡君の顔は真っ赤だ。
普段が無口なだけに、緊張したり、ここぞというときには早口で身振り手振りも大きくなる、というのが、どうやら諸岡君の癖らしく、バスケ部のエースとしての顔や、チームの柱としてコート内を縦横無尽に駆け回った勇敢な姿は、今はどこかに隠れてしまっていた。
しかし、バスケをしているときの諸岡君より、今、あたしの目の前で赤くなっている諸岡君のほうが魅力的に見えるのは、どうしてだろう。
ちょっと……いや、かなり可愛い。
「……か、可愛い」
「え」
「いや、その……ごめんなさい」
思わず声に出てしまって、慌てて目をそらす。
おかしい。
おかしいぞ、あたし。
うー、困った、胸がきゅんと鳴る。
好かれているだなんて少しも思っていなかったし、むしろ嫌われているとさえ感じていた諸岡君に、たとえ誠意溢れる面白い告白をされた直後だからといって、こうも簡単に胸きゅんしてしまっていいのだろうか、あたし……。


