【短編】大好きだとか、内緒だし。

 
すると、怒濤の勢いで諸岡君が話しはじめる。


「同じクラスになったときから、春田さんのこと、ずっと見てて。……いや、小泉さんに付き添ってバスケ部の見学をしていたときから、ずっと気になってました。ごめんなさい」

「はあ」

「体育祭も、実は小泉さんに頼んで、春田さんにはバスケをしてもらってました。同じチームで幸せでした、俺だけ!……ごめんなさい」

「え、そ、そうな……んだ」

「避けていたように見えたのは、田中と佐藤の奴に、春田さんのことが好きなんだろ、ってからかわれて、いっぱいいっぱいだったからで、他意はないです。あ、でも、春田さんのことが好きなのは嘘じゃないです!ごめんなさい」

「……、……」


え、なに? 告白? これ……。

いつもは無口な諸岡君が、それはもう、身振り手振りを交えながら、一生懸命に喋る喋る。

その勢いに気圧され、相づちもままならない。


しかし、どうしていちいち謝る、諸岡君。

そんなに怖いのだろうか、あたし。

いやいや、当たり散らして、鼻をかんだものもティッシュそのものも投げつけたのだから、そりゃ、どう考えても怖いに決まっている、か。

ごめんなさい、諸岡君。