え?
どうして携帯…?
「う、うん…そうだね」
「こんなこと訊くのもなんだけどさ…携帯で、いつも…何してんの?」
どこか不安そうに訊く天王寺くん。
…言わなきゃ
ダメなのかな?
どうしてか、
颯と仲良くやりとりしていることを知られたくなかった。
颯とあたし…と、凛華だけの秘密にしておきたい。
そこで出た言葉は、
「ああっ…まあ…この前天王寺くんの言ってたとおり、ゲームだよ!」
無理に笑いながら答える。
「…ほんと?」
…言葉が詰まるあたし。
どうしても…言いたくない…!
「ほんとだよ」
天王寺くんには悪いって凄く思ったけど、
どうしても言いたくなかったんだ。
…窓から、
淡いオレンジ色の光が入ってくる。
カーテンが風で揺れている。
「…そっか!」
ニッと笑う天王寺くん。
…何て答えて欲しかったのかなぁ?
なんて思いながらも、
「そーだよ♪面白いのあったら教えてあげるよ!」
…なんて、
嘘つきな言葉を言ってしまった!
ほんとはゲームなんて知らないし…
むしろやったこともないよー!!
_______...
突然。
天王寺くんは手を差し伸べてきた。