「ふーうかちゃんっ!」
ビクッ
ディスプレイに集中していたあたしはいきなりの天王寺くんの声にびっくりした。
…早速、かぁ…
あたしはびっくりしていたことを隠すように、
携帯をパチンと閉じ、
にっこり笑顔をつくった。
「あ、天王寺くん。わざわざ来てくれたんだね。どこに遊びに行く?」
う、うう…
あたしの顔…
引きつってませんように!
すると、
天王寺くんは何かを確かめようとする表情をしていた…
?
なんなのかな…
ガランとしていて誰もいない教室。
…変に緊張する空気。
そんな空気に耐えられなくて、
思わずうつむくあたし。
「あの、さ。」
天王寺くんの男の子らしい声が
教室に響く。
「ん?」
平然としているように装って、
返事をした。
普段見せないような、
真剣な表情をする天王寺くん。
「風香ちゃんってさ…本当、よく携帯見てるよね。」