僕と再婚して下さい。

「──遠いな」

「えっ?」

「舞はオレのすぐ近くにいるのに、遠く感じるんだ」


あたしが黙っていると、慎吾に抱きしめられてしまった。

心臓の音が一気に音を立て始めた。


「抱きしめられる距離にいるのに、遠いんだよ」

慎吾は言葉を続けた。

「オレじゃ彼氏になれない?」

「……」

「舞を誰よりも近くで感じられる存在になりたいんだ」


この時、初めて慎吾の想いが伝わってきたような気がした。

今まで、心のどこかで、慎吾はあたしをからかっているんじゃないかって思ってたから。

あたしのどこがいいのかは、疑問符がつくけど、真っ直ぐな言葉と気持ちは嬉しい。

新しい恋始めてみるのもありなのかな?