僕と再婚して下さい。

「舞が悪いんだからな」

「うん。無神経だったね」

「せめて、外に出て電話しろよって感じだったし」


慎吾はソファの上に座り、長い脚を組んだ。


「オレのシナリオでは、最後までやるつもりだったんだけど」

「最後までって……」

「分からないなら、教えてあげるけど」

「いい。遠慮しとく」

「これで、舞と関係を持つチャンス潰すの二度目だな」


そういえば、この前の土曜日──慎吾の自宅でそうなりかけたんだった。

あれから一週間が経つんだ。


「なぁ?舞」

「何?」

「床の上じゃなくて、ソファに座ったら?」

「あぁ。そうだね」


あたしと慎吾は隣同士でソファに座る。