そりゃあ、もう突然。 突然すぎて何が起こったか 一瞬分からなかったけど 壁に追いつめられてた。 あれ? なんでこうなってんの? 背中には冷たいコンクリートの壁。 「あのさ」 近くで見る有澤くんの顔が 整い過ぎてて、思わず生唾を飲んだ。 「僕のどこが好きなの?」 その言葉に、あたしは言葉が出なかった。 どこが…。