今日もいつものようにあたしは夜の街を彷徨い歩いている



濃い化粧に露出の高すぎる服、付けすぎなくらいの香水に綺麗に巻き上げた髪の毛。

どこかのキャバクラのような格好をして。


「ねぇねぇ、君1人だよね?おじさんといい事しない?」


あたしは後ろを振り向いた



「いくら?」


あたしは冷めた目でおじさんを見た



40代後半くらいのスーツを着たおじさんは目を見開いた


「よし、君可愛いからこれでどうかな?」

するとおじさんは財布から一万円札を5枚抜いた



あたしはフッと鼻で笑うとおじさんの手を自分の手に絡ませた


そして5枚のお札をさっと取るとニコリとおじさんへ笑いかけた



「ここ寒いし、早く行こ?」

あたしは思ってもない言葉と笑顔をおじさんへ向けた


へらへらと笑うおじさんはネオンで溢れかえる道へあたしを誘い入れていった。