ばたん。



男は広い駐車場に車を止めると車から降りてこちらへ歩いてきた。




「着いたからおりろ。」


男は冷たく言うがドアを開けてくれた。



あたしは黙ったままバックを持って降りた。

時刻は夜中2時を回っているだろうか。

道に人は誰1人いなくて、さっきよりは小雨になった雨がしとしとと降っているだけだった。



男は車に鍵をかけるとマンションの方へ早足で歩いて行く。


あたしはその後を小走りで着いて行った。