「ねぇねぇ、なんて言ったの?」

「内緒」

笹原さんは、意味深に笑みを浮かべるだけで、何も教えてくれなかった。



それから数日後、笹原さんが自分の部署に戻ることに。

すっかり忘れていたけど、忙しいうちの部署に助っ人してきてくれていたんだった。

これからやっと、仕事仲間としてうまくやっていけると思ったのに。
ちょっと残念。

あたしたちは、一緒に仕事する最終日に連絡先を交換して別れた。

笹原さんとはいい友達になれる、そんな気がした。