亮二は言葉を続ける。

「確かに、樹里に黙って瑠衣と飲みに行った事は軽率だった。でも、瑠衣は悩み事を抱えてたから、オレは同期として話を聞いてやりたかった」

「話を聞いてやりたいっていうのは分かるけど、そこからなんでラブホに行く必要があるのよ?」

まだまだあたしは半信半疑だ。

「あぁ。昨日の誰かさんみたいに瑠衣が飲み過ぎて酔いつぶれて寝たんだよ。それで家も聞けなくて、ラブホになったんだよ。もちろん別々に寝たし」

「ふーん」

「まだ信じられない?」

「信じるよ」

そう亮二を信じたい。
何もなかった、と.....。

「じゃあ、一緒に家に帰ってくれる?」

「うん」