orange ~君に出逢えて本当に良かった~

ーーーーーーーーーー
「おはよう、おはよう、おっはよー！！！」
朝から元気な奴め……後から覚えとけ…
「あっれー？蓮、蝉の抜け殻になってるぞ！！？」
「もう、ほっといてくれ」
「なんで？」
「お前と違って繊細な僕には、それなりの悩みがあるんだ…」
「ふーん…まぁいいや！」
まぁいいや！…だとーー！！？
なんなんだ！あいつは！？
友達がこんなにも悩んでるのに…
「今日は、待ちに待った修学旅行のチーム決めだぞ！？」
あぁー、そういえばもう少しだな〜
そう、あともう少しで2泊3日の修学旅行がある
って！！今はそれどころじゃないんだよ！！
「なぁなぁ〜蓮〜」
海斗が僕の背中を揺すってくる
お願いだ…そっとしといてくれ…
「おい、もうチャイム鳴ったぞ」
ベストタイムで先生が教室に入って来た
「さて…これから、修学旅行のチーム決めをするぞ」
『おおぉぉーー』
僕を除いたクラス全員が歓声を上げた
「よーし、クジだからなー」
先生が振っているでっかくクジと書かれた箱を皆なかを透視しているかの様に凝視している