ロイはアルを眺めつつ、ぼんやりと考える。
――――bloody thorn…戦場の血を吸い成長する茨。
出逢えばことごとくその血に濡れた茨の餌食になる。
出逢えば、生きては帰れない。
ロイも噂くらいなら聞いたことがあった。
まさか、自分と同じくらいの少年だとは…。
キン…澄んだ金属音が、ロイの意識を引き戻した。
みると、アルが剣を鞘に仕舞っている。
そして、ゆっくりこちらへ歩いてきた。
ロイは無意識のうちに呟いていた。
「エレファリア家の姫を連れ戻す。…それが依頼の内容だ」
ロイの横をすり抜けようとしていたアルがピタリと立ち止まった。
「そうか…。」
アルが低く唸った。
その声が少しだけ震えていることに、アルは自分でも驚いた。
ついにここまで追っ手がかかったのだ。お父様の仕業だろう。
私が姫だとばれたら、連れ戻されてしまう。
「じゃな」
背を向けて立ち去ろうとするロイ。
考える前に、口が勝手に動く。
「その依頼、俺も同行する。」
「はぁ?…何、いきなり。」
呆れたようなロイの声。そりゃあそうだろう。
私だって自分の口から出た言葉に驚いているのだから。
「ふん。今、決めた。何がなんでも付いていく、気にするな。」
「まぁ、いいか…。邪魔だけはするなよ」
「分かっている。」
燃え上がる夕日が、二人の後ろ姿を朱く、紅く染め上げていた。
***
――――bloody thorn…戦場の血を吸い成長する茨。
出逢えばことごとくその血に濡れた茨の餌食になる。
出逢えば、生きては帰れない。
ロイも噂くらいなら聞いたことがあった。
まさか、自分と同じくらいの少年だとは…。
キン…澄んだ金属音が、ロイの意識を引き戻した。
みると、アルが剣を鞘に仕舞っている。
そして、ゆっくりこちらへ歩いてきた。
ロイは無意識のうちに呟いていた。
「エレファリア家の姫を連れ戻す。…それが依頼の内容だ」
ロイの横をすり抜けようとしていたアルがピタリと立ち止まった。
「そうか…。」
アルが低く唸った。
その声が少しだけ震えていることに、アルは自分でも驚いた。
ついにここまで追っ手がかかったのだ。お父様の仕業だろう。
私が姫だとばれたら、連れ戻されてしまう。
「じゃな」
背を向けて立ち去ろうとするロイ。
考える前に、口が勝手に動く。
「その依頼、俺も同行する。」
「はぁ?…何、いきなり。」
呆れたようなロイの声。そりゃあそうだろう。
私だって自分の口から出た言葉に驚いているのだから。
「ふん。今、決めた。何がなんでも付いていく、気にするな。」
「まぁ、いいか…。邪魔だけはするなよ」
「分かっている。」
燃え上がる夕日が、二人の後ろ姿を朱く、紅く染め上げていた。
***
