「…?」
次にロイが目を覚ますと、そこはどこかの宿の中だった。
豪華、とは言い難いが、質素な感じで掃除が行き届いている。
身体を起こそうとして、ズキリと走った痛みに顔をしかめる。見れば、申し訳程度に包帯が巻かれている。
「起きたのか。」
オフホワイトのラックの向こうから声がして、数秒後、あのアルとかいう剣士が顔をだした。
アルは抜け目なく剣の柄に手を走らせながら、威圧するように言う。
「あらいざらい話してもらおうか」
「――――なぜ、それを聞く?お前には関係のないことだ。」
アルを怒らせないように言葉を選びつつ、腰にあるはずの剣をまさぐる。
しかし、そこに剣の感触はなく、諦めてアルを見据えた。
「関係ない、だと…?」
アルの纏う空気が鋭くなった。早速初めから選択肢を間違えたようだ。
ロイは溜め息をついて口を開く。
「―――無理だ。依頼内容は厳守というのが我々の掟だ」
…?こいつの言っていることがよくわからない。我々…?掟…?
アルはふと、ロイの胸にある黒い薔薇章に目を留めた。
薔薇章とは王家が運営する剣術試験を受け、合格点数によってさずけられる証のことで、強い順に黒、紫、赤となっている。
特にロイの持つ黒薔薇章は、最も優秀な者に与えられるものだ。
それを与えられた黒薔薇の騎士は、この国でも数人しかいないはずだ。
そもそも赤薔薇章の試験でさえ難しく、合格するのは難しいと聞いていたのに―――……。
次にロイが目を覚ますと、そこはどこかの宿の中だった。
豪華、とは言い難いが、質素な感じで掃除が行き届いている。
身体を起こそうとして、ズキリと走った痛みに顔をしかめる。見れば、申し訳程度に包帯が巻かれている。
「起きたのか。」
オフホワイトのラックの向こうから声がして、数秒後、あのアルとかいう剣士が顔をだした。
アルは抜け目なく剣の柄に手を走らせながら、威圧するように言う。
「あらいざらい話してもらおうか」
「――――なぜ、それを聞く?お前には関係のないことだ。」
アルを怒らせないように言葉を選びつつ、腰にあるはずの剣をまさぐる。
しかし、そこに剣の感触はなく、諦めてアルを見据えた。
「関係ない、だと…?」
アルの纏う空気が鋭くなった。早速初めから選択肢を間違えたようだ。
ロイは溜め息をついて口を開く。
「―――無理だ。依頼内容は厳守というのが我々の掟だ」
…?こいつの言っていることがよくわからない。我々…?掟…?
アルはふと、ロイの胸にある黒い薔薇章に目を留めた。
薔薇章とは王家が運営する剣術試験を受け、合格点数によってさずけられる証のことで、強い順に黒、紫、赤となっている。
特にロイの持つ黒薔薇章は、最も優秀な者に与えられるものだ。
それを与えられた黒薔薇の騎士は、この国でも数人しかいないはずだ。
そもそも赤薔薇章の試験でさえ難しく、合格するのは難しいと聞いていたのに―――……。
