慌てて自分も抜刀し、迫る刃を上方に跳ね上げる。
一瞬、少年の懐が空くのを見逃さず、そこに飛び込み、しかし少年がそれを許さなかった。
ありえないほどの速さで引き戻された白刃が、アルを狙う。
「ツッ…!」
すぐさま攻撃を中断し、横に飛ぶ。ブーツの踵が砂塵をまきあげた。
顔を上げると、今、こうしている間も少年の服が紅に染まっていく。早期決着が望ましいだろう。
そこまでを0.5秒で考え、結論を出し、アルは飛んだ。
「やぁぁっ!」
裂帛の気合とともに剣を振り上げ、振り下ろす。
全体重を乗せた一撃に少年が少しふらつく。そこを逃さず、ビッ、と剣を首元に突きつけた。
「ッッ…!」
「お前、名は?俺は、アルだ。」
「…ロイ」
「さあ、話を聞かせてもらおうか。」
「それは、無理だな。話すことなんて、無い」
沈黙が続く。と、ロイの体がぐらりと傾き、地面に倒れ込んだ。
「おっと」
応急処置のやり方なんて知らないので、とりあえずとばかりに適当に包帯をきつく巻き、ぐったりとしているロイを肩に担ぎ上げて家へと歩きだした。
* * *
一瞬、少年の懐が空くのを見逃さず、そこに飛び込み、しかし少年がそれを許さなかった。
ありえないほどの速さで引き戻された白刃が、アルを狙う。
「ツッ…!」
すぐさま攻撃を中断し、横に飛ぶ。ブーツの踵が砂塵をまきあげた。
顔を上げると、今、こうしている間も少年の服が紅に染まっていく。早期決着が望ましいだろう。
そこまでを0.5秒で考え、結論を出し、アルは飛んだ。
「やぁぁっ!」
裂帛の気合とともに剣を振り上げ、振り下ろす。
全体重を乗せた一撃に少年が少しふらつく。そこを逃さず、ビッ、と剣を首元に突きつけた。
「ッッ…!」
「お前、名は?俺は、アルだ。」
「…ロイ」
「さあ、話を聞かせてもらおうか。」
「それは、無理だな。話すことなんて、無い」
沈黙が続く。と、ロイの体がぐらりと傾き、地面に倒れ込んだ。
「おっと」
応急処置のやり方なんて知らないので、とりあえずとばかりに適当に包帯をきつく巻き、ぐったりとしているロイを肩に担ぎ上げて家へと歩きだした。
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