死神と騎士

突然、強く足を掴まれた。

予想外の行動に驚き、声をあげてしまう。


「あ……。悪い。」

目を見開き、こちらを見上げるアル。

その瞳が怯えるように揺れていた。

やってしまったと思い、慌てて手を離す。

「これ、どう見てもたいした怪我だろ。……もっと自分を大事にしろよ。」


白いハンカチで手際よくアルの大腿部を縛り、薬をたっぷり塗りつける。

包帯をきつく巻き、立ち上がった。

「しばらくはそのままでいろよ、傷口が開くぞ。」

「……ありがと。」

部屋を出る瞬間に聞こえた小さな言葉に、口元がほころぶ。

「どういたしまして。」

普段は無愛想なアルにしては珍しい_______と言ってもまだ会ってから数日しか経ってはいないのだが_______の言葉に、ロイは苦笑し、部屋を出た。



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