死神と騎士



「アルッ!!後ろだ!」


俺の声に反応し、アルが横に跳ぶ。

短剣はアルの脚を掠った。大腿部から鮮血が撒き散らされる。

「死ねええぇぇっ!」

己の勝利を確信してか、刺客____剣士の方____が剣を大上段に振りかぶった。

アルは怪我を覚悟で横に転がった。

直後、視界を紅い、紅い華が覆い尽くす。

「俺を忘れるなよ?」

ロイが刺客の骸から漆黒の剣を引き抜いた、それを脳が理解するより速くアルは動いていた。

立ち上がると同時に、転がっていた短剣を拾い、投擲。

あやまたず短剣が刺客の胸を貫いた事を確認、もう一人の刺客へ飛びかかる。

コンマ数秒とかからず弓を手にしている刺客へと肉薄、下方から跳ね上がった剣が刺客の心臓を両断する。

会敵から殲滅まで、数十秒もなかっただろう。

アルは剣についた血を払い、鞘へ収める。

「じきに騒ぎになる、行くぞ。」

「っ、あぁ…」

歩きだしたアルを追って、慌ててロイも駆け出した。



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