はじめてを、君と。【完】


「夕美ちゃんっ。
私とおしゃべりしましょう!」

「は、はいっ!」

洸みたいに愛想悪くないし、
ほんと何て素敵な人なんだろ…!



「ダメ。」

盛り上がる私たちの中に1人落ち着いた声が響いた。

「「え?」」

「今日は、ダメ。」

落ち着いた声とは打って変わって、
洸の目はギラギラしてた。

「また会わしてやるから。
とりあえずゆーみは俺と帰るよ。」

いつもの冷静さに比べて、今はいやに早口だ。


「なんで!」

私は美咲さんとお話したいのにっ。

「あー、なるほど。
しょうがないなあ、今日は洸に譲ったげる!また絶対会わしてよ?」

「うん。」

納得してない私を置いて、何かを分かち合った姉弟はどんどん話を進めていく。


「じゃ、夕美ちゃん頑張って。
またね!」

爽やかに美咲さんに手を振られる。

「がんばる?え?」

「ゆーみ、行こ。」

理解不能の私を洸がぐいぐいと引っ張ってくる。

「え、あ、さよーなら!」

笑顔で手を振る美咲さんに、
とりあえず挨拶をした。




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