若い。
 それが僕の感想。学生の格好も、雰囲気、話し方、文化祭の展示、イベント、いや、学校そのものが若過ぎるのだ。もはや、僕の知る学校ではない。未知のガッコウである。僕はもう疲れを感じはじめた。

急に彼女が僕の顔を覗き込んできた。
「楽しくない?」
不安そうな顔。
「あ、いや。楽しいよ」
と、笑ってみせる。
「よかった」
彼女がほっと息を吐いた。
作り笑顔と建前と我慢。これが社会にでてからの四年間で学んだ事だ。
彼女の前くらい息を抜きたいのに。