━━━━ ここは…?

気がつくと、
懐かしい場所に私は立っていた。
あれは……私の家…

「………陽凪。」

この声は…!
最も会いたかった人の声を聞き、
私は声のする方に振り返った。


「………母様。」

そこには大好きな母様の姿があった。
やっと会えた…。
気がつくと私の頬は濡れていた。
これでまた一緒に暮らせる。
私の足は自然と母様の方に走り出した。
けれど、どんなに走っても
母様はどんどん遠くに行ってしまう。

「いやっ!母様、待ってよ!!
これ以上陽凪を1人にしないでっ!
待ってよ!母様ぁぁ////」

そんな私の呼びかけにも応じず
母様は消えてしまった。

「………やだよぉ、母様。
もう1人は嫌…母様、たすけて…」

その時、
誰かが私を呼ぶ声がした。