緑の多いカフェテリアで何気ない話を
たくさんした。
その時初めて彼女の名を知った。
“さくら”だった。
どこの大学か、や地元はどこかなど
3時間ほど興味津々で聞いていた。
「今日はありがとうございました」
そう言われ、
「こちらこそ、また暇があれば話しましょう」
と言ったが内心、またではなく、今もっともっと彼女について知りたい。
“帰らないで欲しい“そればかりが頭の中でうずまいていた。
「では、さようなら」
「帰らないでくだい!」
気付いた時には彼女を引き止めていた。
「えっ」
「す、すいません、つい…さようなら」
その場を達ち去ろうとすると今度は向こうから
「今日の夜あいていませんか」
といわれた。
特に予定もなかったのであいていると伝えると
「今日教会で合唱するのでよかったら見にきて下さい」
彼女の歌っている姿がまたみれる。
「行きます!」
元気よく答えていた。
あまりの声の大きさに彼女はびっくりしたものの笑っていた。


