美亜side


「おはようございまーす。」


「おい、美亜。
どした!?」


「あ、店長さんどーも。」


「おい、美亜!!
頭ぶつけたか!?熱でもあるか!?」


「何、美亜ちんどうかした?…って髪短くなった!!」


「一体何があった?」


「別に何も。
気分転換的な?
何もないから~」


本当は、失恋した…なんて言えるわけない。


あの日…
オーナーが家に来た日。


『好きって言ったらどうする?』

って思わず聞いてしまった。



明らかに困った顔をしてた。


複雑な顔。



だからアタシじゃ無理ってこと。



「でもまだ告ったわけじゃないじゃん!」


「そうなんだよね。
っては?龍どうして…」


「口に全部出てたよ?」


「はあ…
そうよ。失恋したの!アタシ。」


「でもさ、オーナーは多分美亜ちんのこと特別だと思うよ。」


「それは俺も思う。
だって、雪夜さん美亜には甘いし。」


「そんなことないよ。」


「いや、昨日美亜ちん居なかったしょ?
だからわかんないかもだけど、美亜ちんから貰ったブレス自慢してたよ~
雪夜さんプレゼントもらっても捨てるか俺たちにくれてたから。」


そうなの…!?


じゃあ何であんな顔したの…



自惚れていいの?



「諦めるのは早いっちゅーこと!」