「それは、俺の女だから。」


「お前ッッ……。
そうか。ならいいや。
で、アイツは元気なのか?」


「少しずつね。
けど、俺が見つけた時は…アレに手を出してた。」


「はあ!?
実亜が薬を…」


「あぁ。」


「一体何でたよ…
大体何で出ていったんだよ。」



「もしかしたら…
お前のせいかもな。」


「俺の!?」



「お前が早く向き合わないからじゃねーの!?
はっきりしないから、実亜を傷つける。」


「……。」



「実亜を傷つけるお前には渡せねえ。
悔しかったら、さっさと自分の気持ちにけりつけるんだな。
いい加減過去と向き合えば?」



雪夜が、向き合えば
きっとうまく行く。


なんて…


実亜を渡すつもりはないけど…


だけど、雪夜も俺の幼馴染みで…親友なわけで。


だから、いい加減
自分を攻め続けて…
過去から逃げる雪夜を
放っておけないから。




雪夜に本当に笑って欲しい。