自分の店に顔を出しに行くと、雪夜が来ていた。



「おい、売り物で寝るな。」


売り物のベッドで
寝るバカなやつ。


「これ寝心地すんげえいいんだもーん。」


「あんま寝てないのか?」

「まーな。」


きっと、実亜が居なくなったからだな。


俺にはわかる。
雪夜はきっと実亜が好き。


けど、コイツはバカだから気づかないようにしている。


のぞみが居なくなった日から逃げ続けている。


自分の気持ちに…



過去と向き合えずにいる。


実亜が居なくなった今は
尚更だろうな。



「なあ、実亜がどこにいるか探さないのか?」


「探した。
ヒカルに実亜が行きそうな場所聞いて全て回った。

アイツのセフレ関係にも聞いた。


けど見つからない。」



「そりゃそうだろうな。」


「あ?」



「実亜、俺ん家で預かってるから。」



「はあ!?
つか何で早く言わねえんだよ!」


「お前が実亜を探すのはバイトだからか!?
それとも、実亜自信が欲しいからか!?」


「さあ…
でもアイツは俺の従業員だから。」



「じゃあ、渡さない。」



「何で!?」