美亜side



雨の日は好きだ。



全部洗い流してくれそうだから。



悲しみも、
好きだった想いも…



全部…



消えたら楽なのに…



公園で1人雨に濡れていると、急に誰かに抱き締められた。



「美亜ちゃん!!!」


この声…


「晴樹…さん?」


「何してるの!!
雨なんかに濡れて!
風邪引くじゃん!」


「ほっといて。
もうアタシは戻らないから。」


「雪夜の所には戻らなくていい…。戻す気ないし。」


「は?」


「言ったろ。
俺、諦めたわけじゃないし。」


「ちょっと…何すんの!?」


「いいから…
とにかく行くぞ…」



いつもの晴樹さんじゃない。


強引で…
オーナーみたい…