何か知っているのか?と言わんばかりに
眉に皺を寄せながら、覗き込んでくる冬夜。
「驚いてる、よ・・・ただ、なんとなく、そんな気がしてた。」
「気がしてた?」
「うん。だって、皆といると凄く居心地がいいし。それに、自分自身周りとは何かが違うんじゃないかって思ってたから。」
「そっか。」
冬夜は、額にキスを一つ落とすと、そのまま優しく私を抱きしめた。
心地いい時間が流れる。
このまま、ずっとこの時間が続けばいいのに・・・
だけど、まだ知らなきゃいけない事がある。
「冬夜。千景は?零士って人は?」
「さぁ。千景の姿はどこにも無かったけどな・・・後で聞きに行くか?」
「うん。」
もし、千景がその零士って人の為に動いていたなら
生きている可能性もあるし、生きているなら
今後も気を付けなくてはいけないかもしれない。

