ますます、可愛い。
だって、ほら耳まで真っ赤。
だって、可愛いんだから仕方がないじゃない。
可愛くて、強くて、優しい、私の王子様。
「可愛いなんて、言わせない。体に刻み込んでやる。」
「え、ゃん・・・ちょっと、待って」
「待てない。」
「や、でも・・・ぁ・・は、話。そう、白夜さんの話聞かせてよ。」
私の体に、キスを落として事をなそうとする冬夜に
慌ててそう言うと、ムスッと不機嫌な表情を浮かべ深いため息を吐いた。
「分かった。」と短く言うと静かに白夜さんが
話していた内容を話し始める。
最初は、信じられなかった。
でも過去の記憶と今までの出来事と、いろいろな事が一致していく。
私の力も、両親の態度も、そして執拗に私の力を欲した千景の行動も。
「そう・・・私は、ヴァンパイアだったの。」
「驚かないのか?」

