「娘って、やっぱり瑞姫がこの城にいるのか?アイツに何かしたら、王のあんたでも許さないからなっ!」

「ほう。どう許さぬと言うのか。お前の行動で示して見せよ。」




そういうと、白夜は自分の手首をカリッとかじり

血を滴らせたまま、冬夜に近づき

その手首を、冬夜の口に無理やり突っ込んだ。




「何をする・・・っ!?」

「瑞姫は我が娘も同然。失敗は許さぬ、良いな。」

「当たり前だ。」




そう白夜を睨み返し、自らも白夜の手首にかじりつき血を吸い始める。

自分の失った血を補う様に、無我夢中で。

それを見た白夜は、薄く口角をあげ笑うと冬夜の両手首を繋いでいた鎖を

いとも簡単に外した。



冬夜は、まだ足に力が入らないのか片足を床に付け

なんとか倒れるのを阻止した。




「ふっ・・・まだまだ、だな。」

「うるさい。あんたに言われたくねーよ。」