運命のイタズラなのか、それとも彩姫さん達の導きなのか。
でも、どちらでも構わなかった。
また瑞姫に会える。
「おにいちゃん」と屈託のない笑顔を浮かべてくれる
俺にとっての唯一の光が、手の届く場所に居てくれる
それだけで俺の心は、闇に光が灯るように
嬉しさと、希望に満ちていた。
☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨
☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨
「冬夜・・・・ありがとう。」
「ごめんな、瑞姫。」
「私を守るために、冬夜も慶仁さんも・・・そして、私の両親も辛い決断をして来たんだね。」
「俺は、お前を失いたくなかった。怖かったんだ・・・」
今にも泣きだしそうな冬夜の首に
両手を絡ませ、ギュッと抱きしめた。
いつかの、お母さんのように―――――――――――ありがとうを込めて。