記憶を操る・・・?
それは、どういうこと?
「俺は、あの時・・・彩姫さんと約束したんだ。どんな事をしても、瑞姫を守るって。」
「だから、だから・・・私の記憶を消したの?」
「あぁ。」
冬夜の声が冷たく響く。
でも、どうしても彼を信じたくて――――――――
だって、私は彼らに・・・冬夜達にあの学園で出逢って救われたのだから。
「話して?理由があるんでしょ。」
「瑞姫・・・」
冬夜のひんやりした綺麗な手に、そっと私の手を重ね
瞼を閉じた彼の顔を覗き込む。
すると、ゆっくりと瞼が上がりアメジストの瞳が私を捉えた。
「あの時・・・伊蕗さんと月ノ瀬さんが俺達から離れ、話をしていた時。俺は彩姫さんから、瑞姫の隠し場所を聞いていたんだ。」

