慶仁さんは、フッと微笑んで「強くなったね」

そう小声で言った。



私は、急いで朝食を終えると

皆と一緒に、慶仁さんの待つ本殿へと向かった。




「やぁ、早かったね。座って・・・話は長くなるからね。」

「はい。」




柔らかな笑みを浮かべた慶仁さん。

その後ろには、この神社のご神体が神々しく私達を見据えている。

私と冬夜さんが前に、その後ろに蒼生君、紅寧さん、ヒロが座った。




「瑞姫・・・」

「うん。」




冬夜が私の手をそっと握ってくれる。

ココに来る前、冬夜が言ってくれた言葉がリフレインする。