厳しい夏の日差しが照りつけ 朝から忙しなく、蝉の鳴き声が聞こえ始めたころ 私は、冬夜と一緒に実家に向かう為に 電車に乗っていた。 暑くて、汗がいくつも頬を流れていく私に比べ 隣で涼しい顔をしている、彼。 ヴァンパイアっていうのは、体温調節も 自由自在なんだろうか。 「なぁ、なんでサングラスしてんの?」 「え・・・あぁ。私、目の色が琥珀色でしょ?紫外線に弱いのよ。」 「ふーん。なんか、お前の方がヴァンパイアっぽいな。」