暗い暗い闇の中、私はずっとそこにいた。 どのくらいの時間が流れているのかなんて分からない。 ただ、目が覚めたときには既にココに居た。 それ以前の記憶は、何もない。 私が何者で、いつからココにいるのか なぜココにいるのかも分からない。 ただ私は一人、なにをすることもなく 生きているのかも分からないまま、そこにいた。 ココ以外の世界があるなんて 眩しい光に溢れる世界があるなんて あの日、あの人が来るまで知らなかった。