――――♪♪♪
ケータイのアラームを止める
カーテンを開けるとキラキラと太陽が顔を出した
「ネオン~学校行けそう~?」
下の階からお母さんの声が聞こえた
「行ける!って言うか行かなきゃだし!」
今日から待ちに待った学校なのに
休むわけないじゃん
ベッドから飛び降りて階段をかけ降りた
「おはよー!」
「おはよう、ネオン」
リビングでお母さんは私の朝ごはんを用意してくれていた
お母さん特性のチョコデニッシュ
祐也好きだよなぁ…
でも、正直朝は食欲ないんだよね…
「祐也くんこれ好きよね?持たせてあげるから一緒に食べたら?」
そうか、その手があった。
お母さんは祐也とだったら
私がたくさんご飯を食べられることを知っている
なんか気使わせちゃって申し訳ないなぁ…
お母さんは可愛い紙袋に
祐也の分と一緒にパンをいれて
持たせてくれた
「ありがとう!いってきます!」
朝は唯一の親友、希美(ノゾミ)が迎えに来てくれる
はずなんだけど…
玄関を出ると、なぜか希美ではなく祐也が待っていた
「えっ祐也?!なんで…」
いつもは、友達と登校してるのに
「なんでってひどいなぁ…笑
彼氏が迎えにきちゃダメなのかよ笑」
「ごめんごめん笑
いきなりだったから…」
「まぁいいや…笑
おかえり、ネオン」
祐也は私の頭をぎこちなくなでた
なんかこの感覚久しぶり…
あったかくてキュンってする
「希美は?っていうかなんで…」
「ネオンが今日から学校来るって言うから
希美は啓(ケイ)と行ってもらった」
祐也がいつも一緒に学校に行っている啓は希美の彼氏なのだ
「寂しかったんだからね」
「ネオンがお見舞いには来ないでっていうからじゃん。死ぬほど心配だったし行きたかったんだけど」
祐也は口を尖らせている
「ごめんごめん(笑)でも元気になってからあいたかったんだ」
そう言って、祐也に思い切り抱きついた
安心するあったかさ
祐也は香水とかじゃなくいい匂いがする
ふわふわで女の子みたいな顔してんのに
体は細身なのに
男っぽくてがっちりしてる
ちょっとずるいんじゃないかな
「どうした…?」
「別に…久しぶりに祐也を感じたかったの」
感じたかったを変に捉えたみたいで祐也は真っ赤になっていた
なんだか中学生っぽくて可愛い
「祐也かわいーい(笑)」
「ばか…行くぞ」
祐也は顔の赤さを隠すように左手を顔に
右手を私に差し出した
祐也の暖かい手に惹かれて私は歩き出した
