「アシタくん、私」
卒業式を控えた、確か3日前くらい。
「気づいてると思うけど、
私、ずっとアシタくんの事好きだったよ」
フラれることを前提かのように話すナツメは
笑っていたけど、泣いていた。
「俺…」
「分かってる。
みんな私たちをお似合いだなんていうから
付き合わなきゃいけないとか
そんなバカな事思わないで」
「…ごめん」
「うん」
「…でも、ナツメは俺の中で特別…だから」
「今日までありがとね。
私も、アシタくんとは
いいコンビだったって
自覚あるんだ」
「またバカしような」
「……多分無理だけど」
「…え?」
「いや、そうだね。
またいつか。きっと」

