「どうした?」
あたしの声に振り向く宮川の目を、あたしは真っ直ぐ見つめた。
でも何を言いたいのか自分でもわからなくて、結局冗談まじりに
「頑張ったご褒美に、家まで送ってよ」
なんて言ってみた。
もちろん断られると思ってたのに、
「…グラウンドの裏で待ってろ」
小さな声で呟く宮川の声が、あたしの耳に届いた。
宮川の赤くなった頬を見て、今度こそ見間違いじゃないと思った。
そう思ったあたしも、顔が熱くなってるのが自分でわかった。
きっとこれが、あたしの恋のはじまり。
end.
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…