『そうよ。変な真子。何かあったの?』
「えっ……」
何か……
その言葉で思い出したのは、そっと近づいてくる洸の顔。
「っ……、な、なんでもない///」
『そう?あっ、そうそう。おじいちゃん、少し転んだだけみたいよ』
「へ?」
転んだだけ?
『それでうずくまっているおじいちゃんを倒れていると勘違いして、おばあちゃんが救急車呼んじゃったみたいなのよ~~』
な、なんだ……
よかった~~
ホッと胸を撫で下ろす。
『だから心配しなくても大丈夫よ。一応大事をとって検査とかをするみたいだから、2日ほど入院するみたいだけど……。お母さんも今から家に帰るから』
「あっ、うん。気を付けて」
『洸君にも、遅くまでごめんねって謝ってて」
「っ……うん」
洸の名前が出ただけで、こんなに胸がバクバクと高鳴る。


