「ほら、真子は座って待っとけ。ビーフシチュー温めてくるから」
「あっ、あたしも手伝うよ」
キッチンに向かった洸を追いかけ、あたしもキッチンに向かった。
それからお母さんが作ってくれたビーフシチューを食べて、一緒に片づけをした。
――――――……
「真子、買ってきたカップケーキ食べるだろ?」
「あっ、ありがとう」
カップケーキと紅茶をトレーに乗せて、あたしの部屋に持ってきた洸。
「熱いから気を付けて飲めよ。真子は危なっかしいから」
「うん……。あっ、おいし……」
フーっと息をカップに吹きかけ、紅茶を一口口にして、ホッと息を吐いた。
「ほら、カップケーキも食べな」
「うん」
あたしにひとつ手渡してくる。


