「いいですよ。寧々さんも気を付けて行ってきてください」



「ありがとう。じゃあ、行ってくるわね」



それだけ言い残して、お母さんはバタバタと家を出て行った。




「じゃあ寧々さんの作ってくれた晩御飯食べるか」



「う、うん……」



「真子」



――ポンポン



「え……?」



頭に置かれた洸の手が、優しくあたしの頭を撫でる。



「おじいちゃんなら大丈夫だ。寧々さんからの連絡待とう」



っ……



こうやって洸はあたしの不安をすぐに見破る。




だから洸に隠し事はできないんだ……