「でも……」 「あっ、万札しかないや」 聞いてない…… 結局洸にノートを買ってもらうことになった。 しかも、またあたしが好きそうだって理由でカップケーキを買ってくれたし。 「このカップケーキ、冷やしたらさらに美味しくなるみたいだぞ」 「洸って甘いもの好きそうに見えないのにね~」 「あ―……真子が好きなものは俺も好きだからな」 「……」 また意味の分からないことを…… 答えになってないし。 ツッコむのさえ面倒。 「ただいま~~」 家に帰り着き、リビングにいるお母さんに声をかける。